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2009年5月29日 (金)

分析家の独り言 193 (毎日新聞ニュース ひきこもり)

ネットの毎日新聞ニュースで以下のような記事があった。

記者の目:引きこもり問題と、派遣切り社会は連関=市川明代(東京社会部)
◇「善意と鍛錬」だけでは限界 雇用・企業理念、見つめ直せ
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20090220ddm004070156000c.html?inb=yt

以下記事より一部抜粋

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引きこもりは民間推計で100万人規模。最近は長期化や高年齢化が問題になっている。
神経症や精神疾患を伴うこともあり、将来を悲観した自殺や心中も後を絶たない。

社会との接点を持とうと苦悩する男性や、引きこもりの長男を支える父親の思いを描いた。
ある母親は「33歳の長男は同じ屋根の下で全く会話がなく、夜半に食べるものがないと暴れています。
夫も病気で、少しの蓄えがなくなれば……」と悲痛な声をファクスで寄せた。
父の年金に生計を頼る東京都内の女性(35)は「父が死んだらどうすればよいのでしょう」とはがきに記した。

いったん引きこもるとなかなか社会に戻れないという構図は共通している。
大学を休学した後に中退し、一時家から出られなくなった千葉県の男性(36)は「レールを外れた時点で僕の人生は終わったと思った」と打ち明けた。
埼玉県の男性(36)は「35歳を境に就職も結婚もあきらめた」と言った。
あまりにも早い見切りに思えるが、この男性には社会の壁が、それほど高く見えるということだ。
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私のところでも、いくつかの不登校、ひきこもりのクライアントのケースがある。

下は小学生から、30歳代の成人までおられる。

守秘義務があるため、個々について詳しいことは書けないが、神経症や精神疾患を伴う方が多い。

精神科で統合失調症の疑いと言われた人や、人格障害、対人恐怖症などなど、医者の薬を飲みながら分析を受けている。

この中で私が感じるのは、ひきこもり本人と親の関係である。

ひきこもり本人は分析に来ないで母親が分析を受け、ひきこもる子どもへの対応(オールOK)をしながら、母親が自分を見つめていくことで、ひきこもる子どもが変わっていくケースもある。

また、ひきこもり本人が分析を受け自分を見つめ、プラス親ことに母親の協力があるほど、子どもの快復は良い。

ひきこもる子どもとその母親の両者が分析を受けるケース。

これは子どもは子どもで自分を見つめ、お母さんには日々の子どもへの対応法をアドバイスしながら、お母さん自身の養育史や自分自身等を振り返りながら、よりオールOKをスムーズにしてもらえるようにする。
 
ひきこもる子どもは分析を受け、母親が分析理論を学ぶとか、子育て教室に参加するケース。

こうすることで、お母さんに子どもへの理解を深めてもらう。
 
中には、お金は出すが、ほとんど子どもへの関心を示さない親御さんもおられる。

この場合は、分析者がひきこもるクライアントの母親代わりをすることになる、当然時間がかかる。

母親の協力が得られ、家庭においてひきこもる子どもにオールOKをしてもらえれば、それにこしたことはない。

分析と分析の間に何度もメールや電話入ることも度々。

子どもから「死にたい」とか、泣きながら電話をかけてくることもある。

また対応するお母さんから、「これでいいんでしょうか」と迷いや疑問をなげかけられる。

それらにも、できるだけ応える。

しかし、あまり依存させすぎてもいけないし、かといって全く信頼されないようでもいけない。

個々のクライアントの自我状態、発達の過程によっても違う。

分析家がクライアントに振り回されることもある。

そんなことをしながらも、分析を通して自我を育て主体性を育てていく。

記事にあるように、ひきこもりの長期化や高年齢化が問題となっている。

もちろん取り組むなら早い方がよいが、自分の人生をあきらめないで欲しい。

それから、今小学校や中学、高校で不登校をしている子どもの親御さん、しっかり対応すれば必ず子どもは元気になるので、その対応法オールOKをしてください。

学校や社会参入の話は今置いておいて、子どもの心に寄り添いましょう。

子どもの立場に立って、配慮と思いやり、適切な関心を向けること。

そうすれば必ず子どもは生き返り、元気になって出ていく。

ただ、このことが親御さんになかなか理解されず、実行されないことが残念でならない。


http://lacan-msl.com/contents.htmlラカン精神科学研究所のホームページ

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