« 分析家の独り言(ひきこもり・ニートへの理解) | トップページ | 金谷氏今月のメッセージ (平成21年6月) »

2009年6月30日 (火)

分析家の独り言(マイケル・ジャクソン)

この度のマイケル・ジャクソンの突然の死亡報道には驚いた方々が多かったことだろう。

私が気になっていたのは、整形手術を繰り返しマイケル氏の顔、特に鼻の変容ぶりだった。

整形をし始めたきっかけは1979年のステージの床に鼻をぶつけ骨折するという事故であると聞いた。

更に気になる記事があった。

幼少時、父親がマイケルの顔を見ては「なんだそのでかい鼻は。俺の家系(遺伝子)からではない」と散々罵倒された劣等感の反動からくる補償行為だとも言われている。

(ウィキペディア:マイケル・ジャクソンの外観 より)

あれだけ鼻の形が変わっていくには何か理由があるはずと思っていた。

しかも繰り返される整形手術の度に、どんどん鼻が崩れていくように感じた。

子どもにとって、身体に関する親の言葉は非常な影響力がある。

褒め言葉ならいいが、けなしたり、否定した言語は絶対に言ってはいけない。

親に否定された身体部分は、その人から抹消されることもある。

それは例えば、後に切断という形でその身体部位を失うというように。

また、天然パーマの髪の毛を、親に「なんだ、そのクルクルの髪は」と言われた女性は自分の髪に関心を持てず、年頃になっても気を使わずボサボサのままだった。

あからさまに、自分の子どもに「ぶさいく」だとか、「デブ」だとか言う親もいる。

親は何気なく言ったつもりでも、子どもを深く傷つけてしまう。

マイケル氏も、父親の「なんだそのでかい鼻は。俺の家系(遺伝子)からではない」の言葉がなければ、あれほど鼻の手術をしなくて済んだだろう。

自己イメージに歪みが生じ、何度手術しても父親に否定された言語を自分で消し書き換えないかぎり、マイケル氏はもうこれでいいと納得できなかっただろう。

「俺の家系(遺伝子)からではない」ということは、自分の子どもではないと言っているのと同じ。

じゃあ、自分はどこの誰の子どもなんだ、本当の親はどこにいるのかと思うだろう。

自分を支える根底が揺らぐ。

            

人は、自分を支え、見守り、どんなときも見方となって理解してくれる、そんな人がいてくれたらと願う。

それができるのは、まず親である。

その親に否定され認められないで、悲鳴をあげる、暴れる、自分か他人を傷つける。

いつも思う、この世に一人でも自分の話しに耳を傾け、自分を理解してくれる人がいたら、人は生きていける。

あるクライアントとも話した、秋葉原の加藤被告に、一人でもそういう人がいたら彼はあそこまでの事件を起こさずに済んだだろうと。

分析において、インテグレーター(分析家)は、クライアントの理解者となる。

http://lacan-msl.com/contents.htmlラカン精神科学研究所のホームページ

« 分析家の独り言(ひきこもり・ニートへの理解) | トップページ | 金谷氏今月のメッセージ (平成21年6月) »

分析家の独り言」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 分析家の独り言(マイケル・ジャクソン):

« 分析家の独り言(ひきこもり・ニートへの理解) | トップページ | 金谷氏今月のメッセージ (平成21年6月) »

2019年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

最近のトラックバック

無料ブログはココログ