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2009年6月10日 (水)

分析家の独り言(両親の喧嘩は子どもを傷つける)

子どもは育ってくる家庭の中で、様々に傷ついている。

その中で、両親の喧嘩を見聞きすることが、後の子どもの人生に大きな影を落とす。

クライアントの中には、「自分の両親がいつも喧嘩していた」「父親はDV(ドメスティック・バイオレンス)だった」という話を少なからず聞く。

様々な状況の中で、包丁が飛ぶようながあったり、酒乱で暴れることも・・・ ドア一つ向こうの家の中では何が起こっているかわからない。

子どもにとって、父母は一番身近で、愛着をもつ愛すべき人達である。

その二人が、いがみ合い、喧嘩し、大声で罵倒しあう。

しかも暴力まで振るうことがある。

小さな子どもの心は恐怖と、悲しさ、さみしさ、心細さ等々で傷つく。

そうして喧嘩する両親を見て育った子どもは、自分が大きくなって結婚したら絶対喧嘩をしないで仲良くしようと決める。

しかし、本当仲の良い両親を見たことがないため、ただ相手を無条件に受け入れ、自分の意見は言わず相手に合わせているだけというのが関の山である。

上辺はいさかいがなく、平穏そうには見えるが、それが本当に仲の良いことかというと違う。

本来は、互いが言いたいこと言った上で、歩み寄り、合意点を探して、ことを進めていくことであろう。

その過程で、どれだけ自分を出して主張し、またどれだけ相手を尊重し譲ることができるか、これを程よく互いに学習していき、そこに親密さ、絆、信頼が形成され、仲のよい関係が自然とできていく。

またある人は、言葉を交わすから喧嘩になるのだと思い、何も話さないこと決めた。

結果、全く会話のない夫婦となった。

これでは、親密さも絆も信頼も育たない。

夫婦の間でそれが無ければ、子どもともそれを育てることは難しい。

人と人との関係をつくっていくコミュニケーション能力が問われる。

コミュニケーションには、相手の話を正確に聴くことと自分の思いを話し伝えること。

この基礎は、まず子ども時代に父母といかにこの学習を積み重ねられるか。

だから養育場面で、親は子どもの言うことをよく聴くこと。

そこに親や世間の価値観を入れず、正確に聴き取ること、これだけでもかなり難しい。

人は言葉によってつながっていく。

そのつながり方が、争い・対立・喧嘩か、友好的か、もしくはつながろうとしなければ会話もない。

言葉の使い方、会話の仕方から分析場面で学習してもらうことになる。

夫婦喧嘩は子どもの前で、聞こえるところでしないことである。

せめてこれくらいの配慮はあってしかるべきである。

http://lacan-msl.com/contents.htmlラカン精神科学研究所のホームページ

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