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2010年1月15日 (金)

分析家の独り言(1月京都理論講座より)

1月14日(木)、分析理論講座を開いた。

ひきこもり関係の参加者であったためその方向から症例を入れながら、分離個体化の過程の後半を解説した。

『分離』は、母から個体として肉体的・精神的に分化し、母と一定の距離をもち、母から自分を切り離してそれでも自分を維持できる自我境界を形成する過程。

『個体化』は、精神内界の自律性、知覚・認知・現実検討などの諸機能の発達過程。

自分の感覚、自分の見たもの(知覚)によって反応すること、それを自我の自律という。

これが成人であってもあやしい。

子どもが怪我をして「痛い」と訴える、体の調子が悪く「しんどい」と言う、友達ともめて「つらい、苦しい」と言う。

親は「大したことない」、「痛くない」、「大丈夫」、「それがどうした」…などと真剣に取り合わないことがある。

これでは、子どもは自分の感覚を自分のものとして肯定して感じられなくなる。

「痛い」と訴えて、「痛いね、大丈夫?」と気遣われ心配されるから、自分の痛みを感じた身体的感覚と、痛いと感じた自分が一致する。

体が「しんどい、きつい」と訴えて、「大したことない」「寝ていれば治る」と言われれば、自分の身体的苦痛がどれほどのもので、その感覚が正しいのかどうかわからなくなるだろう。

正しく親(母親)が反応しなければ、子どもの心は育たないことになる。

「痛い」、「苦しい」と子どもが言って、それに適切に反応すると、親は病院に連れて行ったり、世話をしなければならず、その手間がかかることを避けていないか。

言葉で「痛くない」、「それくらい大したことはない」と言えば、それで終われる。

参加されたお母さんは、「私もそうでした」と言われた。

適切に世話されていない私たちが親となって子どもを育てるとき、こうしてまた適切に子どもを世話し対応できない。

それを「子どもにオールOKし、言われた通り要求に応えましょう」と言って抵抗なく出来ることは奇跡に近い。

それでも、オールOKの話を聴き、それに取り組む人達がいる。

ある人は、「ひきこもりはエディプス・コンプレックス(父親との関係)が大きく関わっているかと思っていたが、それ以前の母親との問題があったんですね」と言われた。

父以前に、子どもにとって最初の対象である母でつまずいている。

ひきこもりの人達の高年齢化が進み、30歳代、40歳代、50歳代となってきている。

年齢を重ねるほど、ひきこもりから脱出することが難しくなる。

ひきこもり当事者と親に体力・精神力・経済力などがあるうちに取り組まれることを願う。

もっと言えば、ひきこもりや非行などの問題がおこらない子育てを知って実践することをおすすめしたい。

興味・関心のある方は各サイトをご覧ください。

http://lacan-msl.com/contents.htmlラカン精神科学研究所のホームページ

http://mama.lacan-msl.com/ オールOK!子育て法のページ

http://indoor.lacan-msl.com/不登校・ひきこもりに悩む方々へのページ

http://lacan-msl.com/hikou/非行・家庭内暴力に悩む方々へのページ

http://diary.lacan-msl.com/ 天海雄輝野セラピー日記(旧ブログ)

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