« 分析家の独り言 380 (8月大阪子育て相談室より) | トップページ | 滋賀分析理論講座日程変更のお知らせ(平成22年8月) »

2010年8月 7日 (土)

分析家の独り言381(虐待:ネグレクト)

朝のワイドショーで、母親自身が子ども時代にネグレクトの状態で育ち、その彼女が子どもを産んで育てる中で、我が子にまた同じようにネグレクトをしたという話を聞いた。

その人が言った、「自分の身に起きた事を、無意識に繰り返す」と。

その通り、人は自分が子ども時代嫌だったにも関わらず、その嫌なことを子どもに無意識に繰り返してしまう。

もちろん、良い事は良い事として繰り返す。

この無意識を意識に上げ、語り、しっかりと自覚しない限りマイナスは繰り返される。

精神分析で、根気よくこの作業をし、無意識に繰り返さないようにする。

人は誰も、無意識に操られて生きている。

育って来る過程で親に放っておかれた彼女は、子どもが自分のいうことを聞かず自分を無視すると、子ども時代親に無視された過去の事が思い出される。

当然、コンプレックスが刺激され、いきなり感情が出て子どもを怒るだろう。

そして、この彼女がいつも子どもに言うセリフが、「言う事をきかないなら、ママ出て行くからね」だったと言う。

子どもが自分の言う事をきかないと腹がたつ。

それは、その人が子ども時代に、おそらく親から言われた言葉だろう。

親の言うことをきかなければ、子どもを放って出ていくよとは、見捨て言葉である。

自分の力ではまだ生きていけない子どもにとって、母親の言う事をきかなければ、それは死に直結する。

すると、子どもはどんなに理不尽なことであっても、母親の言うことを聞かざるを得ない。

また、母親の機嫌をとったり、嫌われないように振舞う。

そうするうちに、子どもは自分の主体性を失っていく。

それは子どもの精神の死を意味する。

まして、今回の大阪の2幼児放置死体遺棄事件では、子どもは1歳と3歳だった。

母親の世話なしには生きていけない、それを無視し放置した。

下村容疑者もまた、親に見捨てられ、放置され、傷ついていただろう。

ただ刑に服すだけではなく、自分を見つめ、更生して欲しい。

まだやり直せる。

そのための援助者は必要だろうと思う。


http://lacan-msl.com/contents.html ラカン精神科学研究所のホームページ

http://mama.lacan-msl.com/ オールOK!子育て法のページ

http://lacan-msl.com/mailmaga/ メルマガ:子育て相談室便り

http://lacan-msl.com/abuse/ 虐待 月刊 精神分析 2010年06月号

http://www.takeda-msl.com/seibu/ 「子育て相談会 池袋コミュニティカレッジ」 月刊 精神分析 2010年08月号

« 分析家の独り言 380 (8月大阪子育て相談室より) | トップページ | 滋賀分析理論講座日程変更のお知らせ(平成22年8月) »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 分析家の独り言381(虐待:ネグレクト):

« 分析家の独り言 380 (8月大阪子育て相談室より) | トップページ | 滋賀分析理論講座日程変更のお知らせ(平成22年8月) »

2019年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ