金谷氏今月のメッセージ (平成24年6月)
以下は分析家仲間の拈湧笑界(金谷)氏のHPにある今月のメッセージを私のブログで紹介しているものです。
テーマ「躾」
母親学校で子供を育てるとは・子供の心を育てる事だと伝える。
いつも参加される方は、どうすれば立派な良い子に育てられるのかと又それぞれの思いを抱き聞きに来られる。
心理学で育てればどんな子供になるのか。
猜疑心と好奇心を抱きながら参加する。
その中で我々が語る事は、母親は妊娠中から心穏やかに、精神を安定させて、行為行動に細心の注意を払い、怒る事無く・争う事無く・産まれてくる子供をどう育てるかが、一番大事な事であると話す。
1に、理想的な母親とはどういう母か、
ひたすら学習する日々を送っていただく。
2に、出産は自然分娩で、出産後直ぐに我が子を抱っこし、傍らで一緒に寝る事。
3、そして母乳で子育て。
1.5才出来れば3才までは24時間一緒に居る。
ただ居るだけではなく、授乳行為を中心に世話をする。
ただ授乳するのではなく抱っこして、赤ちゃん緒顔を見て、声に出して語りかける。
授乳も、時間や量を決めて与えるのではなく、赤ちゃんが欲しい時に欲しいだけ与える。
母親の都合ではなく、赤ちゃんの要求に対して与えていく。
もうこの辺りから内心穏やかでは聞けないご様子の参加者。
初めて聞く事だから珍しさから、興味を持って聞くはずなのに何か違う・何かおかしい・何だか受け入れられないと、内心葛藤しながら聞いて帰る。
納得いかないから、友人・知人・自分の親達に聞く。
聞けば、自分達の中にない理論だから、全ての人達が「それはおかしい、そんな事で子供を育てたらとんでもない子になる。」といわれ、
折角学びに行ったのに、変な事を聞きに行ってしまったと結論付けてしまう。
又、気付きのない迷路に迷い込んで、不安な子育てをやり続けることになる。
何故こんな事が起こってしまうのだろうか?
子育て方法を知らないから学習しにいく。
それでいいのに、比較するものなど無いはずなのに、何故、違和感を覚えるのだろうか?
其れは、自分が母から育てられた養育なるものが、身体に刻み込まれ、それが基準になり判断しているからなのです。
ましてやしっかり認識して納得して身につけたものでは無いから、自分自身も解からない。
学び聞いた事と、何かしら違う感じがするので不安になる。
そうなれば、世間で言う常識とやらで子育てをしようとする。
いかに立派な常識を並べても、子供が理解する能力は無いし、育っていないのに、子供には伝わらないだろう。
母親は、自分が不安の余り厳しく怒りをあらわにしながら伝えようとあせる。
悪い事に、子供には意味が分からずお母さんは怒っていると言うことだけ解かるので恐怖を感じる。恐いから、言う事を聞く。
これが世間一般の常識的養育だとがっかりする事もる。
自分が育てられたように養育するのではなく、学んで母子共に成長していくのが子育てなのです。母は子育てを学ぶ事が必要なのです。
ある幼児向けの絵本で、「絵本地獄」というタイトル。
本の帯に「うちの子はこの本のお陰で、悪さをしなくなりました。と絶賛している。
この本の地獄絵は、千葉県の延命寺が所蔵している16幅の絵巻を基にして構成している。
製作の目的は「死ぬ事は恐い事だ」と言う事を伝えとする意図があると言っている。
小学校2年生の男女24名に、これを見せて感想を聞いたコメントを載せている。
一例、「僕はじごくなんてないとおもう。いくらあっても、いきたくない〔男〕」
「じぶんのゆびで、てんごく・じごく・おおじごくとかぞえたら、じごくなので、こわくなりました。ほんとうにいくのかなあ。学校からかえれなくったら、どうしようかなあ。じごくなんか、なかったらいいのに。こまったなあ〔女〕」
これで、この本の意図するところが伝わっているでしょうか?
これは、脅しでやくざの世界と同じではないか?
親に養育していく力がないから・言う事を聞かせる力が無いから、こんなものの力を借りて子育てをする。親として恥ずべき事である。
子供には死を恐れさせるのではなく
「生きることへの楽しさや喜び」を身を持って味わせ、とことん感じさせ、生きてる事が本当に素晴らしいと、身体に刻み込ませる事が真の養育である。
子供が持っている能力は何か?それを見抜く力こそ親の力である。
何も解からないときは、子供のしたいようにさせる。
言葉を覚え、理解力も出来て、認識能力が備わった時、その時初めて言葉で、論理的に説得し、説明をして伝えていけば良い。
そうすれば納得し、自ら正しい行動し、自分の目的に向かって生きて行く。
「躾は親がやって見せて教えて行く」である。
拈湧 笑界・ねんゆ しょうかい
http://www.k5.dion.ne.jp/~kanaya/index.htm金谷精神療法研究所
http://lacan-msl.com/contents.html ラカン精神科学研究所のホームページもご覧ください
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