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2012年7月12日 (木)

分析家の独り言 443 (大津市いじめ自殺事件によせて)

滋賀県大津市で中学生が自殺した問題が、連日テレビニュース等で報道されている。

これまでにも、いじめを苦に自殺に至った事件が何件のあった。

その度に、教育関係者や専門家がいろいろな事を言い、国も対策を考えたようだが、いじめによる自殺は増加している。

根本的解決はまずいじめられる子も、いじめる子も、それを見ている子も、周りの大人達も全て心のあり方ではないか。

いじめられ辛い思いをしていても、言いたいことが言えない、SOSを親や先生、周りの人達に出せないで一人で抱えるしかない。

「やめろ」と言えず、耐えるだけいると、いじめはエスカレートしていくだろう。

親や周りにSOSを出さない、出せないのは、信頼がないためである。

この人に言ったら、何とかなる、してくれるという想いのもとに人は自分の気持ちを打ち明ける。

しかし、言っても解決にはならないだろうと思えば、言わない、言えない。

死までを覚悟する究極の状態ででも、一人で悩み苦しむ孤独感・孤立感は如何程か。

何かの時には守ってもらえると子どもに思ってもらえる親や大人でいるために、普段の関わり方が大事である。


いじめる方の子には、不満や攻撃性、いわゆるストレスが溜まっている。

まず親が子どもに「オールOK」しないことが、「虐待」であり「いじめ」である。

親の価値観似合ったものはOKするが、それ以外の子どもの意志や要求は無視する、拒否する、否定する。

経済的に精神的に自立出来ない子どもにとって、親の言うことを聞かざるをえない。

親の言うことを聞かなければ、待遇が悪くなる。

怒られたり、欲しい物が買ってもらえなかったり、ご飯を抜かれたり、外に放り出されたり、時に暴力を受けることもある。

カエルや死んだ蜂を無理やり口に入れる、それを強要するのとどこが違うのか、同じだろう。

これはれっきとした「いじめ」である。

しかし、親は「躾」だと言う。


人は自分がされたことをする。

やさしく接しられたら、人にもやさしく思いやりを持って接する。

家庭でいじめられた子=自分を尊重されず、主体性を奪われた子は、そのストレスを誰かにやり返すことで発散する。

いじめる子、いじめられる子、どちらも根っこは同じではないか。

子どもの意見・意志をしっかり聞き、尊重できる親や大人とは、自分がまた育つ過程でそういう経験をした人達だからだ。


負の連鎖を繰り返していることに気付き、自分の代で書き換えていくことができたら、いじめもなくなるだろう。


最後になりましたが、今回の事件で亡くなられた子どもさんはじめ、いじめによって自殺された方々のご冥福を心よりお祈りします。


       インテグレーター(精神分析家) 安朋一実


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