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2012年11月30日 (金)

分析家の独り言 451(無意識:親の欠損を子どもで補償する)

分析に来るお母さ方の言葉で、「子どもをしっかり育てないといけないと思っていた」というのをよく聞く。
しっかり躾をして、どこに出しても恥ずかしくない子ども。
社会適応し、何でも自分で出来るように早くから育てようとする。
子どもの発達に合わせ、甘えさせたり、世話をするのではなく、親ことに母親の完全性をまわりに示すために完全な良い子に育てる。
この考えの母親には、母親自身の欠損・欠如感が大きい。
母親の無意識にある欠損・欠如を完璧な子どもで埋め合わせたい。
母親は自分の不完全感を、我が子を完全な良い子にすることで、完全な良い母とみられることで代償しようとする。
このことにより、子どもは自分の主体性や意志を奪われる。
常に母親の自己愛を満たすための道具にされ、甘えること、依存すること、欲望を出すことを強く抑えられ、大人のように聞き分けの良い子される。
子どもは母のために生きる抜け殻になっていく。
すると、子どもは自分は何が好きで何をしたいのかもわからなくなる。
自分の感覚で、自分の意志で動きうことはできず、他者の目に自分がどう映るかを気にする。
もう一つは、教育ママになるパターンである。
母親は自分の完成性を、子どもの偏差値を上げることで示そうとする。
この母親にとっての良い子とは、テストで高い点数をとる勉強のよく出来る子である。
子どもの勉強が出来ることが母親の優秀さを示すことになり、無意識にある劣等性を埋めあわせてくれる。
躾の行き届いた子、勉強の出来る子が、親の価値をあげてくれると錯覚する。
いずれにしても、子どもは自己の存在を尊重されることがない。
子どもを主体に考えるのではなく、他者から親がどう見られるかに重点が置かれ、世間体を重んじる。
親であるなら、自分の欠点欠如を自覚し、それも自分とまず受け入れること。
しかし、自分に欠けているところを自ら認め、受け入れることは難しい。
それを認めたくない、自分ではないと排除したり抑圧して無いものにしたい。
意識上は無いものにして宇宙の果てまで切り離して遠ざけても、無意識には在るため、家柄、血筋、経済力、学歴などにこだわる。
まず自分を知ること。
自分の足りないところ、欠損を知っていれば、それを子どもで補償しようとはしない。
自分にあるものが、他者(子ども)にあっても同じように認められる。
「ああ、そんなことは自分にもある」と冷静に客観的に見ていられる。
自分を理解した分だけ、他者を理解出来る。
自分を受け入れた分だけ、他者を受け入れられる。
      インテグレーター(精神分析家) 安朋一実
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