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2013年12月23日 (月)

分析家の独り言 490(人として育てるために、直立歩行と言葉が自由と有力感の基礎)

フロイトのいう肛門期(1.5~4歳頃)の身体的発達の特徴には二つあります。
一つは直立歩行、もう一つは言葉の獲得です。
ほぼ1歳までは、自力ではハイハイして動ける範囲の世界で、移動は限られ限界がありました。
直立歩行により、自分の足で自分の好きな所にいけるようになり、
自分の世界をどんどん広げることが出来ます。
この空間の広がりは自由な感覚をもたらします。
それを、世話する養育者(母)が「そっちにいったら危ない」、
「ここに居なさい」と子どもの行動を止めてしまったら、
いつも危険だからと家に閉じ込められたり、保育園に預けられたりして、
限られた自由しか無いところで過ごしたのでは、
空間の広がりや自由度を経験し学習することができなくなります。
この時期に自分の世界が広がるか広がらないかが、その子のその後の人生に関わります。
子どもは自由に歩みを進めいろいろなものを見、感じ、聞き、触れて、
世界はどれだけ広いかを知り、その中で自分が自由に動けるかを試します。
それは、子どもの関心や好奇心、能動性を育てます。
お母さんは子どもの行く所に付いて行き、怪我や命に関わる危険から守ります。
お母さんが家で仕事をする環境であると、子どもはお母さんに近づきにくくなるだけでなく、
自由に行きたい所へ行き動き回ることが出来ません。
そうして人生早期のこの時期行動を止められたり制限されたのでは、
その後の人生に関わるのは当然です。
更に、言葉を獲得することにより、言葉で人を動かし操作することが出来るようになります。
自分は動かなくても、「おもちゃをとって」と言うと、おもちゃが自分の所に持って来られます。
これが言葉の力であり、子どもに有力感をもたらします。
反対に、子どもが「ジュースちょうだい」と言っているのに、お茶が出てきたのでは
正しく言葉を学べず言葉が通じない、コミュニケーション障害になります。
だから、お母さんには「子どもの言葉をよく聞いいて、言葉通りに動きましょう」と言います。
ところが子どもに言葉で使われ、あれこれ言われると、「私はあんた(子ども)の召使いではない」
と言いたくなります。
育つ過程でお母さん自身がその母親に、言葉通りに動いてもらっていないし、
自由に動けず制限され中で不自由に過ごしてきたので、子どもに合わせることが出来ません。
自由にものを言い、動きまわる子どもが羨ましく、憎らしくなってしまいます。
自分がしたかったのに出来なくて諦めたことを、他者である子どもがしたり要求してくると
怒りさえ出てきます。
これでは、子どもの成長を促し喜ぶどころか、阻むことになります。
それらほとんど無意識のうちに言動として現れるので、
お母さん自身には何となくイライラするというくらいにしか感じられないでしょう。
故意に子どもをいじめてやとうとか、不幸にいてやろうなどとは思っていないのですが、
知らない間に子どもは不自由を強いられ、自由にものを言えなくなり様々に傷ついていきます。
傷ついた者が知らずにまた子どもを傷つけていくという連鎖の中の誰を責めることもできません。
仕方ないと言えば仕方のないことです。
しかし、その連鎖の中で子どもは悲鳴をあげます。
それは、問題行動、例えば万引き、暴力、不登校として。
または、事故、怪我、病気という形でです。
そうなると、もう親は子どもに対応せざるを得なくなります。
私自身を振り返っても、知らずにマイナスを積み重ねる前に、自分の無意識を知り、
精神発達論くらいは知っておけばよかったと思います。
修正は早ければ早いほどいい。
しかし、気付いた時から、子どものサインが出てからでも遅くはありません。
親の子を想う気持ちが子どもを仕合せの方向に導くことが出来ます。
その方法が子どもへの 『 オールOK 』 です。
更に精神発達論を知って 『 オールOK 』 の意味を理解してもらえば尚いいでしょう。
正しく子どもに対応すれば、必ず子どもは人として成長していきます。
そうして子どもを世話し対応した親自身が、また成長します。
            インテグレーター(精神分析家) 安朋一実
http://lacan-msl.com/ ラカン精神科学研究所のホームページ
http://mama.lacan-msl.com/オールOK!子育て法
http://archive.mag2.com/0001106260/index.htmlラカン精神科学研究所メールマガジン

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