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2014年2月14日 (金)

分析家の独り言 509(感謝:言葉が物事を分ける)

私は育つ過程で父が熱心に宗教を始めたので、途中から家は宗教の支部になりました。
その中で、親・先祖を大事にすること、感謝することをいつも言われました。
「お前は感謝が足らん」、「感謝しなさい」と言われましたが、私には感謝の意味がわかりませんでした。
どんなに感謝を強いられても出来ず、無理矢理「有難い」と思うように努めましたがどうしてダメでした。
それでも言われ続けるため、子どもだった私は「感謝出来ない私がおかしいのか?」
「私が悪いのか」と思うようになりました。
非常に苦痛でした。
したくもない宗教をしなければならず、それは精神の死と同じでした。
「感謝」という言葉が大嫌いでした。
そこには、私の意志や主体性が認められないこと、苦痛という意味が付与しました。
後に宗教から離れても、「感謝」ということばを聞くだけで不愉快な気持ちになりました。
どんなことも、個を尊重せず意向を聞かずに従わせることは後々まで傷となり、
マイナスの影響を与えてしまいます。
分析を通して語り、「感謝」から私が付けた「苦痛」などのマイナスの意味を剥がし、
本来の「感謝」の意味に戻して書き換えました。
言語が物事を分けます。
これが象徴化ということで、言葉による治療です。
精神分析を理論体系として残してくれたフロイト、ラカン達や
私にその理論をわかりやすく教えてくれた我が師、蘇廻(惟能)先生に感謝します。
人間にとって 『愛』 と 『信頼』 と 『感謝』 は大切なことだと知りました。
      インテグレーター(精神分析家) 登張豊実

http://lacan-msl.com/ ラカン精神科学研究所のホームページ
http://archive.mag2.com/0001106260/index.html ラカン精神科学研究所メールマガジン

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