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2014年4月21日 (月)

分析家の独り言 532(心の傷を癒やす)

-4月23日、インテグレーター養成講座1 ( 自己防衛 1,心的外傷 )に寄せて-   No.2
子ども時代に言われなく怒られ、叩かれる蹴られるなどの暴力を受けると、
この恐怖と苦痛、怒りが拭い去れません。
これが家庭内で親から一度でもあれば虐待です。
日常的にではなく、一度なら叩いても大したことはないだろうと思っている人もいますが、
一度でも叩いたことには変わりありません。
ゼロ回と一回はまるで違います。
親より小さく弱い子どもにとって叩かれるなどの暴力を受けた恐怖は後の人生に大きく影響します。
暴力と共に威嚇や親の不機嫌で怒りを表した表情、態度も子どもの心を凍らせます。
当然対人恐怖になります。
自分を守り援助してくれるべき親が自分を怒り、言うことを聞かなければ見捨てるぞと威嚇し、
一度でも暴力を振るえば、それはもう子どもには死に等しく、
人は恐いものというイメージが定着してしまい、人間関係を壊していきます。
人との感情的結び付きや共感性が奪われます。
世界の中で生きることの安全性が脅かされ、
いつまた恐怖を味わうかわらない不安がいつもつきまとい、安定した気持ちでは過ごせません。
人が恐いため最も人を求めながら距離を置き、孤立していきます。
大人しく静かで穏やかに怒るなどということはなく、怒鳴られ罵声が飛び、
物が飛んでくることもあり音にも敏感になります。
それも受けた恐怖の度合いにより、日常生活の中の普通よりは大きな音、
例えば、高いところから物が落ちる大きな突然の音やクラクションに怯える人もいれば、
日常的な普通にドアを閉める音や、電話チャイムの音が駄目な人、
更に人の足音や食器を置くときの些細な音も駄目だという人もいます。
心的外傷者は過敏で傷つきやすいのです。
信頼や安心ということがなく、自我は脆く些細なことが気になったり傷ついたりします。
0~1.5歳の口唇期に学習した基本的信頼があれば多少の傷付は復元出来ます。
しかしほとんどの人が基本的信頼を学んでいません。
やはりまずは親子関係がいかに良好であるかが、人生に大きく関わります。
親子関係で傷ついた心を癒やすには時間もかかりますが、
否定されることなく受け入れられ、理解され、共感され、
その存在を尊重される中で、人は生き返ることが出来ます。
人によって傷付いた心は人によって癒される。
それが分析場面です。
          インテグレーター(精神分析家) 登張豊実
http://lacan-msl.com/ ラカン精神科学研究所のホームページ
http://mama.lacan-msl.com/ オールOK!子育て法
http://archive.mag2.com/0001106260/index.htmlラカン精神科学研究所メールマガジン

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