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2014年5月15日 (木)

分析家の独り言 542(家庭内で被るPTSD)

-5月12日、インテグレーター養成講座1 ( 自己防衛 2.回復)に寄せて-
PTSD(心的外傷後ストレス障害)の理論は、ベトナム戦争帰還兵からでき、
その後この理論が、レイプやドメスティックバイオレンスなどにも適応されるようになりました。
地震・台風などの天災や、列車事故・交通事故・事件などの人災などによって、
心的外傷を被った場合もそうです。
しかし、精神分析という臨床場面で出会う多くのケースは、
そういった特別な事態より、一般家庭の中で傷付いた人達です。
直接的暴力はもちろん、否定や拒否、無視などによって人は心の傷を負ってしまいます。
親は我が子をいじめてやろうとか、不幸にしてやろうとは思っていません。
むしろ子どものために良かれと思って、様々なことを言ったり、したりします。
ところがそこに、傷付いた親の無意識が色濃く反映されてしまうため不幸な結果を生みます。
これは避けようのないことです。
親達自身が不条理を味わったりしたPTSD者で、
その不条理を子どもに押し付けたり、叩いたりします。
その子がまた親になって、子どもをPTSD者にします。
下の代に行くほど、どんどん心的外傷は大きくなっていきます。
その先にあるのは自己破壊です。
つまり、自分で自分を傷つける自傷行為や、事故・怪我です。
病気による手術の頻回や、自ら不幸を選ぶのもそうです。
精神分析からいえば、『オールOK』しなことがPTSDをつくことになります。
個としての存在を認められず、親の言うことを聞くことがいい子と言われ、
命令指示や否定、拒否、過干渉が傷をつくります。
そうすると大なり小なりほとんどの人がPTSD者だということです。
PTSDの回復は三段階。
第一段階は『安全の確立』
第二段階は『想起と服喪追悼』
第三段階は『再統合』
最初にすることは安全性の確立、つまり身体上の安全と心理的安心感の持てる環境づくりです。
例えば学校でのいじめがあれば、安全確保のために転校などにより危険な環境に身を置かないことです。
幼稚園・学校に行きたくない、恐いと訴えたなら、
その子にとって学校等は心休まる所ではないのだから、休ませることです。
学校が恐い嫌だとは、自我が脆弱で人の中で過ごすことが辛く苦しので無理をして行けば更に心が疲れ傷つきます。
それ以上傷つかないために学校へ行かなくていいと子どもに伝えます。
そして24時間そばに居てその子をケアできる態勢をつくります。
こうしてPTSDの理論をいろいろなケースに当てはめて考えれば、
どう対応していけばいいかが理論的に説明でき、理解できます。
           インテグレーター(精神分析家) 登張豊実
http://lacan-msl.com/ ラカン精神科学研究所のホームページ
http://archive.mag2.com/0001106260/index.htmlラカン精神科学研究所メールマガジン

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