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2014年8月 4日 (月)

分析家の独り言570(佐世保女子高生バラバラ殺人事件)

長崎県佐世保市の高1女子が殺害され、同級生の女子生徒が逮捕された事件。

2004年、同じく長崎県佐世保市の市立大久保小学校で、

6年生の女子児童が同級生の女児にカッターナイフで切り付けられ、

死亡した事件。

1997年、神戸市須磨区で発生した当時14歳少年Aによる連続殺傷事件が思い出されます。

今回の佐世保の女子高生殺人事件と神戸の事件は、

殺害後に遺体の首を切断する、いわゆるバラバラ殺人という共通点があります。

なぜ遺体をバラバラに切断するのか。

バラバラに切断した本人自身がバラバラな身体イメージを持っているからです。

「人は思考と身体という次元の違う構造も違う二つの世界の統合体である。

だからこそ、思考と身体の統合に失敗すると、バラバラなイメージを持ってしまう」

とラカンはいいます。

思考とは意味であり精神、それと身体との統合するには、育つ過程で

まなざし・声・スキンシップ、愛着・関心を向けられ、

子どもが愛されていると感じられる体験と積むことです。

ところが、親にとって都合の良い子にされ、ランダムで一貫性のない可愛がり方をされたり、

怒られ否定されたり、暴力を受けるなどすると、心身の統合に失敗します。

統合できずにバラバラな身体イメージを持った加害者の女子高生は、

鏡像他者である同級生の中に自分のバラバラを見ました。

自分で自分をバラバラにするわけにはいかないので、

鏡像である同級生をバラバラにして、本当のバラバラとはどういうものか見たかった。

相手をバラバラにすれば、バラバラなイメージの自分と鏡像になります。

バラバラな自己のイメージと、現実にバラバラにした相手とで一致します。

加害者はズタズタにされ傷ついていたと思います。

それを小学生時代に給食に異物を混入する事件を起こしたり、

動物虐待をするなどサインを出していました。

昨年(2013年)には母親を亡くし、その後父親は再婚しました。

まだ思春期の彼女にとって、母親を病気で亡くすこと自体大変なことである上に、

父親の再婚は二重に見捨てられたと感じられたでしょう。

彼女は実際に鋸で遺体を切断し、文字通りバラバラに切り刻みました。

しかし、今年7月、愛知県小牧市でおきたトラックがひき逃げし

遺体がバラバラになった事件のように、交通事故でバラバラにする人、

電車に飛び込んでバラバラになる人もいます。

バラバラに壊すという意味では、会社を壊す人もいます。

これら形式の違いと、相手をやるか、自分をやるかの違いで

バラバラにするということでは同じです。

人間を人間として見ていない、つまりラカンのいう鏡像体験がないとうことです。

人間として扱われていないことが、こういった悲劇を生みます。

神戸の少年Aの事から17年、またこのような事件が起きました。

人の精神の在り方を理解し見直す必要があると思います。

                インテグレーター(精神分析家) 登張豊実

<a href="http://lacan-msl.com/">ラカン精神科学研究所のホームページ</a>

<a href="http://mama.lacan-msl.com/">オールOK!子育て法</a>

<a href="http://archive.mag2.com/0001106260/index.html">ラカン精神科学研究所メールマガジン</a>

長崎県佐世保市の高1女子が殺害され、同級生の女子生徒が逮捕された事件。

2004年、同じく長崎県佐世保市の市立大久保小学校で、

6年生の女子児童が同級生の女児にカッターナイフで切り付けられ、

死亡した事件。

1997年、神戸市須磨区で発生した当時14歳少年Aによる連続殺傷事件が思い出されます。

今回の佐世保の女子高生殺人事件と神戸の事件は、

殺害後に遺体の首を切断する、いわゆるバラバラ殺人という共通点があります。

なぜ遺体をバラバラに切断するのか。

バラバラに切断した本人自身がバラバラな身体イメージを持っているからです。

「人は思考と身体という次元の違う構造も違う二つの世界の統合体である。

だからこそ、思考と身体の統合に失敗すると、バラバラなイメージを持ってしまう」

とラカンはいいます。

思考とは意味であり精神、それと身体との統合するには、育つ過程で

まなざし・声・スキンシップ、愛着・関心を向けられ、

子どもが愛されていると感じられる体験と積むことです。

ところが、親にとって都合の良い子にされ、ランダムで一貫性のない可愛がり方をされたり、

怒られ否定されたり、暴力を受けるなどすると、心身の統合に失敗します。

統合できずにバラバラな身体イメージを持った加害者の女子高生は、

鏡像他者である同級生の中に自分のバラバラを見ました。

自分で自分をバラバラにするわけにはいかないので、

鏡像である同級生をバラバラにして、本当のバラバラとはどういうものか見たかった。

相手をバラバラにすれば、バラバラなイメージの自分と鏡像になります。

バラバラな自己のイメージと、現実にバラバラにした相手とで一致します。

加害者はズタズタにされ傷ついていたと思います。

それを小学生時代に給食に異物を混入する事件を起こしたり、

動物虐待をするなどサインを出していました。

昨年(2013年)には母親を亡くし、その後父親は再婚しました。

まだ思春期の彼女にとって、母親を病気で亡くすこと自体大変なことである上に、

父親の再婚は二重に見捨てられたと感じられたでしょう。

彼女は実際に鋸で遺体を切断し、文字通りバラバラに切り刻みました。

しかし、今年7月、愛知県小牧市でおきたトラックがひき逃げし

遺体がバラバラになった事件のように、交通事故でバラバラにする人、

電車に飛び込んでバラバラになる人もいます。

バラバラに壊すという意味では、会社を壊す人もいます。

これら形式の違いと、相手をやるか、自分をやるかの違いで

バラバラにするということでは同じです。

人間を人間として見ていない、つまりラカンのいう鏡像体験がないとうことです。

人間として扱われていないことが、こういった悲劇を生みます。

神戸の少年Aの事から17年、またこのような事件が起きました。

人の精神の在り方を理解し見直す必要があると思います。

                インテグレーター(精神分析家) 登張豊実

http://lacan-msl.com/ ラカン精神科学研究所のホームページ

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