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2014年10月 8日 (水)

分析家の独り言 593(心はバランスをとり自己実現に向かう)

 

       - インテグレーター養成講座3(夢分析3 解釈から治療 に寄せて

人の心には自らバランスをとろうとする働きがあります。

ヨットや船の復原力と同じです。

波や風、旋回時の遠心力によって船体が傾いた際に、元の姿勢に戻そうとする力です。

人の心も例えば過剰なものは戒め、バランスをとろうとします。

ヨットの船底に重りが付いていて、ある程度の角度までヨットが傾いても耐えられます。

しかし復原できる角度を越えてしまうと、転覆してしまいます。

人でいえばこの復原できる角度を越えたものが、心身の病、事故、自殺というです。

様々な自我をまとめた自己は、倒れないようにそのバランスをとりながら、

その人が目指すところへ導いてくれる機能があります。

ヨットのように右に傾き過ぎると左に戻そうとし、左に傾き過ぎると右に戻し、

傾きを直そうとします。

左右に揺れながらも大きく傾き倒れることなく、できるだけ中央部分を歩ませてくれます。

これが自分の才能、素質、個性など自分を活かそうとする自己の働きです。

フロイトのいうエロスとタナトスという二つの両極の本能がありながら、

自己実現に至るのはこの自己のバランス感覚の機能があるからです。

自己実現とは仕事、家庭、友人関係、趣味などでの自我を全部統合した自己を、

更にその人格として陶冶し(人が持って生まれた性質を円満完全に発達させる)、統合することです。

復原の早い人遅い人はあっても、この自己の機能を全ての人が持っています。

それでも破綻に向かうのは、一つには復原できる限界点への揺れが

だんだん大きくなる中で、支えきれなくなるためです。

人はこの支えが必要になった時、人に相談したりカウンセリングや精神分析を求め、

自分を救うために動きます。

分析を求めて来る人の年齢で多いのは、33~38歳です。

家庭や子育て、仕事など日常の中で、何か生き辛さや自分への問いが生じるのが、

この年齢のようです。

もちろん、もっと若い方や、40歳代、50歳代の方もいます。

私事ですが、子育てをしていて「何か自分は違う」と想い、

道を探して精神分析に出会い、この道に入ったのが36歳の時でした。

21年前、何かが違うと感じ、でも何がどう違うのかがわからず、

精神分析がどういうものかもわからないまま飛び込んだ道は、私を生かしてくれました。

あの時、精神分析の戸を叩かなければ今の私は無かったし、命も45歳までに消えていました。

ずっと生き辛さを抱えて生きてきて、もう自分一人ではどうにもならず

自己がバランスをとろうと動いてくれたために、私は今も生かされています。

              インテグレーター(精神分析家) 登張豊実

http://lacan-msl.com/ ラカン精神科学研究所のホームページ

http://mama.lacan-msl.com/ オールOK!子育て法

http://archive.mag2.com/0001106260/index.html ラカン精神科学研究所メールマガジン

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