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2014年12月20日 (土)

分析家の独り言 615(肛門期:出産うつ)

尾籠な話ですが、女性になりたい男性(オカマさん)が、自ら頑固な便秘をつくり、

産婦人科へ行って分娩台に乗り浣腸をしてもらうといいました。

分娩台に上がることは、女性として扱われたことになり、

排便は出産に相当するということです。

なるほど、形式でみると同じです。

フロイトのいう肛門期(1.54歳頃)になると、リビドーの対象がそれまでの口唇から肛門に移ります。

そしてこの時期にトイレットトレーニングがおこなわれます。

排泄物を身体の中にためて持っておき(保持)、それを放出(排泄行為)します。

放出するまでそれを保持し続けることに耐えて我慢します。

身体の中にたまっていることを意識しながらずっと保持しているとは、そのことに拘る、固執するということです。

たまっている感覚に固執して保持することになり、

我慢の限界、保持の限界がきて一気に放出します。

固執し保持していたものが体から放出されます。

その放出、身体の生理的排泄とは、失う、喪失という意味になります。

そういう意味では妊婦さんのお腹に抱えていた胎児が出産によって体外に出る、

これがその人にとって持っていたものを失う、喪失という意味になれば寂しいことです。

これが出産うつです。

母である自分がお腹に胎児を抱えている状態は、自分が母のお腹にいた胎児と同じ状況です。

胎児と自分は同一視され、出産により自分は母から切り離された胎児でもあります。

一体化願望、分離不安が強いところに、一体化し抱えていた胎児が出産によって

自分から切り離され、対象喪失を味わいうつに陥ることになります。

               インテグレーター(精神分析家) 登張豊実

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