分析家の独り言 645(親子逆転していませんか) -大阪子育て相談室より-
毎月一回、大阪駅周辺で子育て相談室をしています。
3月の子育て相談室で話し合ったことの一つを紹介します。
子どもは親が忙しくしている時に、「~して欲しい」と言ってきます。
子どもは意識的・無意識的に親を試すように、
時間がないときに話しかけてきたり、要求を出してきたりします。
子どもは親の都合などお構いなく、自分が話したい時に話し、
して欲しいことを言ってくるのは、親に気を使っていない証拠で正常なことです。
ところが、親の方が子どもの忙しいときに大事な話をしてしまうのは、親子逆転です。
親であれば、大人としてその話をするタイミングを考えなければいけません。
朝、子どもが学校へ行く準備で忙しくしている時に、大事な話や
時間をかけて話す必要のあることを話し出すのは、
親・大人としての配慮がありません。
しかし、つい親の方が朝の忙しいときに子どもに話してしまうことがあるということでした。
これは親が子どもになり、子どもを親にしているということです。
子どもは、子どもでありながら大人・親をさせられているので、子どもの心は育ちません。
親が子どもを配慮し、思いやり、気遣うのが正常です。
親が精神的に大人でなければ、これは出来ません。
親に配慮され、思いやりをかけられ、気遣われた子どもは、
成長とともにその親の想いを感じ取り、学んでいくために、
健康な意味で、人を配慮し思いやり気遣うことが出来る人になっていきます。
インテグレーター(精神分析家) 登張豊実
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