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2015年4月 7日 (火)

分析家の独り言648(自分らしさを取り戻す)

クライアントは子ども時代に子ども時代を送ってきていません。

無邪気に言いたいことを言い、したいことをする子どもらしい子どもになれず、

良い子を演じてきました。

いえ、演じるしかなかった。

だから戻れるなら子どもに戻りたい。

でも今更戻れない。

子どもらしい子どもになりたかったのになれなかった、ということは

自分らしく生きられなかったということです。

ありのままの自分らしい自分ではなかったということは、

自分はOKではないということです。

それを分析場面で退行し、我慢して良い子をしたその時に遡って

永年抑えてきた感情を表出し、自分らしさを取り戻します。

それは時に、怒りだったり、涙を流したり、子どもじみた振る舞いだったりします。

そうすることによって、クライアントはそこから自分を育て直すことが出来る。

これを創造的・治療的退行といいます。

これに対して、アルコール依存や薬物依存、ギャンブル依存など

アディクション(嗜癖、依存症)に陥るのは病的退行です。

これはやってもやっても満足出来ず終わりのない無限地獄になり、

自己破壊へ向かってしまいます。

言語による意味の連鎖がないので、母に依存し甘えたい欲望を、

お酒を飲むことにしか置き換えられず、そこで止まってしまいます。

自分が今も母に甘えたいと願っていることが、意識化も言語化もされません。

分析での退行が創造的退行になるのは、言語化されるためです。

言語化されないところでの退行は同じことを繰り返すだけです。

言語化すると、自分の欠損したことと、したいことの意味を知ります。

お酒を飲むのは、母に甘えることの置き換えだったと知って、

その意味を自分なりにどんどん置き換えていきます。

より健康的に、社会に適応する形で、満足を得られるものにと。

また人は無意識にそれをやっていることがあるのですが、

自分が意識して意味を知ってやると満足度が違います。

それが言語化、意識化するということであり、分析はこれを目指します。

 - インテグレーター養成講座3 インテグレーターになる1 より

                                インテグレーター(精神分析家) 登張豊実

http://lacan-msl.com/ ラカン精神科学研究所のホームページ

http://mama.lacan-msl.com/ オールOK!子育て法

http://archive.mag2.com/0001106260/index.htm lラカン精神科学研究所メールマガジン

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