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2015年4月16日 (木)

分析家の独り言 651(心的外傷PTSD)

自然災害や人災、事故など恐怖に襲われ、人は心的外傷を被ります。

恐怖に襲われ、圧倒的な外力の前で、自己の「無力」と「孤立無援」を味わいます。

これが心的外傷の核心になります。

恐怖に襲われても、自分では抵抗も、止めさせることも、

避けることも何も出来なかったという無力感。

自分の力が何も及ばす、どうすることも出来ず、なされるがまましかない。

天災、人災、戦争、事故などもありますが、

日常的に家庭で親の威嚇や暴力にさらされ、何も抵抗出来ず、やられ続けるということがあります。

これが虐待です。

誰も自分を助けてくれず、守ってくれず、自分一人で耐えなければいけないとき、

人は孤立無援を感じます。

特に子どもが独りぼっちで、誰の援助も助けも得られないのは、大変辛いことです。

せめて誰かが、自分の味方になり、かばってくれたら、どれだけ心強いでしょう。

子どもにとって、言葉の暴力や叩く・殴る・蹴るなどの暴力は恐怖体験であり、心的外傷になりますが、

恐怖がなくても、「無力感」と「孤立無援感」を味わえば、心の傷になります。

家の中で、その子に誰も目をかけない、声もかけない、関心を向けず、

世話されず、放っておかれることは虐待であり、心に傷を被ります。

大人になってから被る心の傷もありますが、

日常的に家庭の中で被る子ども時代の心の傷は、与えている側にも、与えられている側にも

わかりにくいですが、慢性的で深刻です。

例えば、子どもの頃に親から暴力など虐待を受けたとします。

心に傷を受け苦しい想いをして育った子どもが思春期に親に暴力を振るうと、家庭内暴力といわれます。

大人になって親にやり返せば、犯罪になります。

こういった事件もよく世間でみられます。

タイムラグがあるために、原因と結果が明瞭でなく因果関係を証明することが難しいですが、

これは不条理でおかしなことです。

だからといって、子どもが大人になって親にやり返すことを善しというのではありません。

そのように暴力が連鎖したり、横行したりしないようにすることが肝要と考えます。

心に傷を受けた親がまた子どもに自分と同じような心の傷を負わせる、

この連鎖を止めるために、自分の無意識を知る精神分析という方法があります。

- インテグレーター養成講座1 心的防衛1《心的外傷》 - より

 インテグレーター(精神分析家) 登張豊実

http://lacan-msl.com/ ラカン精神科学研究所のホームページ

http://mama.lacan-msl.com /オールOK!子育て法

http://archive.mag2.com/0001106260/index.html ラカン精神科学研究所メールマガジン

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