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2015年9月24日 (木)

分析家の独り言704(依存と自立、信頼そして出会い)

自立と依存は、相反する概念です。


一般に自立を善しとし、依存を否とします。

自立とは生活、経済、住居に関わり、

身の回りのことなど生活全般を、誰の手も借りず自分で行う、心理的自立。

経経済活動である仕事をし、金銭的に自立している、経済的自立。

住居を親と別にして、空間的自立。

この三つの自立が独立心となります。

この自立・独立心に至るには、子ども時代の特権である『甘えと依存』を

いかに家庭で親との関係で満たすことができたかによります。


寄る辺なき存在として、全く無力な状態でこの世に生まれ、

オッパイを飲むことさえ自分一人ではできません。

そこに救い手として母が居てくれ、生活全般を世話してくれます。

ここで適切に世話されることで、依存と甘えを充分経験し満たされていることが、

その後の成長と共に自立、独立に向かえるかどうかが決まります。

不十分であると、いつまでも甘えたい、依存していたい心が解消されず、

人に社会に甘えて生きることを考えます。

すると大人になっても、空間的・経済的心理的自立に向かうことは困難です。

こういう人人達にとって自立に向かうことを促されることは、

突き放され、厄介払いされたと受け取ります。


また、自立とは自分一人でいきていくことではありません。

本来は自立した者同士が、考え方、生き方、生活様式の違いを認め合ったうえで、

協力、共同して生活を共にすることを同意する、

この関係が結婚になる。

これが理想です。

結婚する前提として、互いが自立していることです。

そうでなければ、いずれ齟齬が生じ婚姻関係が破綻していきます。


何かを得れば何か失うものがあり、

自立し一人でも生きていける人には、健康な意味での『依存』が欠けます。

あまりにも自立を目指していくと、依存が損なわれていきます。

反対に、依存を強くすると、自立が損なわれ劣等機能になります。

精神分析は基本的に自立を目指します。

しかし依存も必要なものですから、自立もOK,依存もOKとします。

そこで『依存』の意味を、『信頼』に換えます。

信頼の一つとして依存を使い、信頼しているから依存できると考えます。

依存の『依』と信頼の『頼』をとると、『依頼』になります。

だから、クライアントとは依頼人であり、依存人であります。

精神分析を依頼してきたということは、

精神分析家を信頼して依存してきたということです。


私どもラカン精神科学研究所のホームページや各サイト、ブログを読んで

精神分析の依頼を受けます。

私という人間と一度も出会ったことも無いにもかかわらずです。


クライアントから「出会えてよかった」と言われることは最上の喜びです。

感謝の気持ちでその言葉を受け取ります。

ありがとう、私もあなたに出会えてよかったです。


- インテグレーター養成講座Ⅲ インテグレーターになるⅧ- より

(今日924日にインテグレーター養成講座で話す内容の一部です。)


インテグレーター(精神分析家) 登張豊実


http://lacan-msl.com/ ラカン精神科学研究所のホームページ

http://mama.lacan-msl.com/ オールOK!子育て法

http://archive.mag2.com/0001106260/index.html ラカン精神科学研究所メールマガジン

http://www.sifuku-no-yakata.com/ 始源回帰セラピー

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