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2016年5月16日 (月)

分析家の独り言 749(映画『ちはやふる』より)

映画「ちはやふる」上の句で、競技かるたを知りました。

それに情熱を傾ける高校生達の姿が描かれています。

私事ですが、確か中学の冬休み、百人一首の上の句と下の句を

全部覚えるという宿題がありました。

百人一首に興味も関心も無かった私は、覚える事が苦痛でしかありませんでした。

嫌な事を無理やりやらなければならないと、そのことがますます嫌いになります。

映画の中で、百人一首の意味を語る場面もあり、

あらためて句の意味を知り面白いと感じました。

百人一首が嫌いなのではなく、興味のない事を

無理に覚えなければいけないことが嫌で苦痛を感じのだとわかります。

中学生の時、もっと興味が持てるようにしてもらえなかったものかと

残念に思います。

何でもそうですが、無理やりやらされ強いられると

主体性が無視され無化され奪取されてしまいます。

自分が主体的にやろうという意思を持って取り組めない事はつまらなく

やる気が起きません。

もちろん子どもでも「嫌だ」、「きらいだ」、「興味が無い」

とだけ言っていられない事もありますが、

子どもが少しでも興味を持ってやってみようと思えるような

工夫や配慮を大人は考える事が大事だと思います。

百人一首その物に責任がある訳では無く、良いも悪いもありません。

しかし、それを嫌々興味も無くやらされる事で、

そこにマイナスのイメージがくっ付いてしまいます。

これがコンプレックスとなってしまいます。

だから分析は、百人一首とそこにくっ付いてしまった

マイナスのイメージ・観念を、想起し語る事で分けて剥ぎ取ります。

そすると、百人一首そのものを見る事が出来ます。

そこには嫌もきらいもなく、百人一首だけがあり、

それに興味を持つも持たないもその人の自由です。

人は自分のコンプレックス(マイナスイメージ)を通して世界を見ていて、

真の現実など何も見ていないと言っても過言ではない。

もっと楽しめるはずの人生を、そうして悩んだりして

苦しい思いをしているとしたら、もったいない事だと思います。


インテグレーター(精神分析家) 登張豊実


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