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2017年9月14日 (木)

分析家の独り言 792(語る事はカタルシス ‐2017.9月 大阪子育て相談等より‐)

個人の分析や精神分析理論講座、子育て相談室でクライアントは語ります。

時に涙を流しながら、怒りながら、笑いながら。

理論を聴くと「しんどくなる」、「辛くなる」、「苦しくなる」と言いながらも、

理論を通して自分を、子どもを、人を知りたいと言う。

自分の育ちや子育てしてきた経験と、精神分析理論の違いに落ち込みます。

知らなったとはいえ、こんなにも違うのか、間違っていたのかと知ります。

しかし、質問もしながら、無知を知に変えて知を得ていく楽しみや喜びがあります。

個人の分析や子育て相談室で自分の事を話します。

「こんなことは、他では話せない」と言われます。

例えば、子育て相談室いつものメンバーの中で、

いきなり泣きながら話し出します。

内容は重いものでした。

誰も批判したり、否定したりせず聴きます。

個人の分析なら尚更そうです。

語ることはカタルシス、つまり浄化法です。

抑圧された精神的苦痛を積極的に表出してコンプレックスを解消する療法です。

皆、人には言えない、表出出来ないコンプレックス、

心に引っかかって忘れたいけど忘れられない傷・苦悩を抱えています。

それを、誰もまともには聴いてくれないだろう、

受け取られないだろうと、一人で抱えています。

しかし、人はそれをただ黙って聴いて共感される事で、心が軽くなります。

これがカウンセリングや精神分析などのおしゃべり療法です。

聴き続けていくと、クライアントは自分で気付きます。

「私は○○だったんですね」とか「○○したかったんですね」等と言います。

また、分析者がクライアントの話を聴いて理解した内容を要約して

「○○という事ですね」と言うと、

クライアントはハッとして「そういう事か」、「だから○○なんですね」と気付きます。

最初は表情が暗かったり、泣いたりしていたクライアントが、

最後はすっきりした顔で、「頑張ります」と言って帰って行きます。

「よかった、頑張って、大丈夫」と心の中でも唱え願いながら、

クライアントを見送ります。


           ラカン精神科学研究所 セラピスト 登張豊実


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